グリム傑作童話集
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知らない話ばっかり

グリム童話って有名なイメージでしたが、一体いくつあるんだろうと、調べてみると、第一巻86篇、第二巻114篇と、とてつもなく多いんですね。

そして、ついでに知ったんですが、グリム童話はグリム兄弟の創作ではなく、グリム兄弟が民話を集めたものだということです。

とすると、そもそものグリム童話は民俗学の資料に近いものなのかもしれませんね。

民話を収集する価値

「創作ではない」なんてことを書くと、じゃあ、あんまりすごくないと思われたり、「創作でない」なら盗作かパクリかという話になったりすることがありますが、決してそうではありません。

……とまぁ、大学生の頃にものすごーく民俗学に憧れたことがあったので、民話を収集する価値について言及しておきます。

日本史や世界史など、学校の授業で歴史を学ぶことはあると思いますが、その当時、人々がどんな暮らしをしていたかということについてはということについてはほとんど学ぶ機会がないと思います。

民話を収集するということはそういったことを解き明かす手掛かりになります。

グリム童話の第一巻が発売されたのは、1812年です。

また、イギリスで民俗学(forklore)という言葉ができたのが1846年です。

本格的な民俗学が始まる30年も前に150以上の民話を収集した書籍があったならば、後世の民俗学者にとって重要な資料になったのは、間違いないだろうなと思います。

昔の人の生活を知るのってロマンだと思いません?

食生活の歴史

なんとなく、民俗学について語り始めてしまったので、大学時代に感銘を受けた本を一冊紹介しておきます。

主食は米という思い込みを覆してくれる一冊です。そして、主食は米という状況にいかに憧れてきたかということが分かる一冊です。毎日のご飯が100倍美味しくなりましたw

ちなみに大学での専攻は食品化学でした。ポリフェノールとか測ってました。民俗学とは全く関係がありません。

しかしまぁ、当然のことながら、食には興味がありました。昔の人の食生活だって民俗学の分野です。しっかりと歴史に残る大事件があった頃……例えば明治維新のさなか、江戸近辺の農民は昼食に何を食べていたか?

こういうことを研究するのって素敵だろうな、と思います。

多分、おにぎりだろ?

多くの人がこういう想像はするんだと思います。

昔話の絵本なんかにもおにぎりを食べるシーンはいくつもあります。

三角形の白いおにぎりに海苔がついているよくある形の……

本当におにぎりは三角形か?

お米は白かったのか?玄米か?雑穀米か?

海苔は巻かれていたか?

ちなみにですが、三角形のおにぎりができたのは弥生時代、白米は奈良時代、海苔の養殖の開始と板海苔の普及は江戸時代中期です。

しかし、農村で一般的に普及していたかどうかは全く別の問題です。

おそらくですが……おにぎりが三角形であった可能性はあると思いますが、雑穀米ですらない、ただの雑穀であった可能性が高いのではないでしょうか。

きっと海苔は巻かれていないでしょうね。

文献に記録があるかどうかだけではなく、実際にその地域の人たちの話を聞いて、実際の昔の暮らしを研究する。

なんともロマンのある学問だなと思いませんか?